外国人留学生は「アルバイトをしたくても日本語がヘタだから自信がない」と考えてしまいがちです。
しかし、実際には逆で言葉がヘタだからこそ、アルバイトで日本語を勉強することができるのです。
たとえば、スーパーマーケットやコンビニでバイトをすれば、たくさんの商品と接します。自分でも商品名をたくさん覚えなければならず、自然に単語力が身につくでしょう。また、単に勉強するだけで使うチャンスのなかった日本語を同僚やお客さん相手に使うことで日本語になれることができます。まじめに働けば、日常会話はすぐに修得できることが期待できます。
敬語を覚えられるのも大きなメリットです。敬語という日本語独自の概念は多くの外国人にとって悩みの種です。日常会話から敬語への活用が分からずに、つい目上の人にもなれなれしい話し方をしてしまった経験はあるでしょう。アルバイトでは接客マニュアルを通し、正しい敬語と使うべきシチュエーションを丁寧に学んでいくことができます。
日本語がまだ苦手な人にこそ、アルバイトで日本語を学ぶという発想が肝心です。

逆に、外国人留学生がアルバイトをするデメリットとして、学業との両立が挙げられます。

留学生にとって、日本で学ぶということの苦労は絶えないでしょう。授業内容はもちろんですが、異なった言葉で授業を受け、テキストを読み、試験をするプレッシャーは相当なものです。集中して日々、勉強に励まなければあっという間に置いていかれる可能性もあります。
そんな中、アルバイトまで始めてしまうと学業以外に勉強することが増え、学業が疎かになってしまう確率が上がります。
そんなデメリットを防ぐためには、アルバイトをあきらめるだけではなく、アルバイトの選び方を工夫することも視野に入れましょう。外国語を活かせるアルバイト、外国人が多い職場を選ぶなどして、適応が楽になればアルバイトに労力を割かれることも少なくなります。
短期アルバイトや学内のアルバイトもおすすめです。シフト日数や出勤にかかる時間が減れば、その分を勉強にあてて生活することができます。

せっかく日本に来たのであれば、学業だけではなくアルバイトでも日本社会を学びたいところです。

アルバイトによってはスキルが必要とされる仕事もあります。
営業のアルバイトであれば普通自動車免許のように、日本での取得に時間がかかる資格を要求されることもあります。
逆に、外国人としての特徴を活かせる仕事を見つけると、充実したアルバイト生活が送れます。
たとえば、語学講師としての仕事です。韓国語、中国語、英語などは日本でも実用の機会が多く、音楽や映画のファンも多いために多くの生徒が集まります。そのため、日本語が話せる本場の講師の需要も高まっているので、検討してみる価値はあるでしょう。ある程度日本語のスキルが高まれば、外国人向けの日本語講師という仕事も可能になります。日本で同じ言語圏の人と知り合うチャンスでもあるので、おすすめです。

性格的には強調性があり、向上心の強い人が日本のアルバイトでは求められる傾向があります。日本では職場のチームワークを重んじる傾向があるので、すでに決められている規則や習慣に合わせ、努力することができるのなら、多くのアルバイトで歓迎されるでしょう。
自分に合ったアルイバイトを見つければ、日本を深く知れる場所になります。