携帯・家電販売スタッフにはいろいろな勤務スタイルがあります。
まず携帯電話の販売スタッフについてですが「特定の通信事業会社が製造している携帯電話のみを取り扱う専門店で勤務するのか、家電量販店の携帯電話販売ブースで勤務するのか」によって仕事の内容が少し違います。
専門店の販売員のほうが多くの業務を求められ、新規契約に加えて機種変更や各種料金プランの変更、解約手続きやクレーム対応や修理受付など、より専門的な知識が必要となります。
一方家電量販店の携帯電話販売ブースにおける販売スタッフは主に新規契約の受付が中心となり、料金プランの変更や修理受付には対応できない場合がほとんどです。
続いて家電販売スタッフですが、こちらも「派遣会社から派遣されるのか、家電量販店に直接雇用されるのか」などによって仕事内容が変化します。
派遣スタッフの場合は週末やセール時の臨時要員として派遣される、もしくは欠員補充のため呼ばれるというようなケースがあり、毎週違う勤務地に派遣されることもあります。そのため仕事内容は派遣先にいってみないと詳細がつかみづらく、レジ打ちや品出しや清掃といったサポート業務を頼まれることもあれば、即戦力としてフロアでの商品説明や商品販売を任せられることもあります。
家電量販店で直接雇ってもらう場合はスタッフのスキルごとに適した仕事が割り振られることが多く、丁寧な新人研修を実施してくれる店舗もあります。スタッフの長期的な育成を目的とした雇用であれば、最初はレジ打ちや売り場の案内、慣れてきたらフロアでの接客、というように段階的に任せられる業務が増えていきます。
携帯・家電販売スタッフはお客様を相手にする接客業なので、一般的なコミュニケーション能力とマナーは最低限必要となります。特にお客様の要望を聞いて商品の案内をする時や契約内容を説明するような時には、相手がどういった接客対応を求めているのかを見極める洞察力が重要となります。
知識の豊富なお客様にはある程度専門用語を使って説明したり、高齢のお客様にはゆっくりとやさしい言葉で説明したりするなど、その場の状況に素早く対応できる人材が望まれます。
またお客様の中には機嫌の悪い方もいますし、クレーム目的で来店されることもありますので、そういったお客様からの厳しい態度や言葉に耐えられるだけの精神的な強さも要求されます。加えて長時間の労働や予期せぬ体調不良を乗り越えるための体力も大切です。
しかしこれらの能力は仕事をしていくうちに自然と身についてゆくものなので、それほど心配する必要はありません。「接客業が好き」「携帯や家電の知識がある」というような方であれば、携帯・家電販売スタッフとしての資質は充分にあります。
仕事を続けていくうちに、社会人として備えておかなければならない常識的なコミュニケーション能力やマナーの知識を身につけることができます。
また店舗や派遣会社によっては定期的なマナー研修を行っており、時にはキャビンアテンダントの講習を担当するような一流の講師陣から指導を受けられることもあります。そのような機会に恵まれた方なら、お客様に親近感を持ってもらえる笑顔の作り方やきれいなお辞儀の仕方、座っている時の美しい姿勢や静かで優雅な歩き方、正しい敬語や不快感を与えない会話術のコツなど、トップレベルのマナーとコミュニケーションスキルを習得することも可能です。
さらに最新の携帯電話や家庭用電化製品を取り扱う業務ですから、それらの搭載機能や操作方法にいち早く触れられますし、最新商品に関連した知識が日々養われていきます。加えて商品の売買やお客様の情報に携わる性質上、商品売買時の説明責任や個人情報保護に関する法律知識をおぼえることもできるでしょう。
そして携帯・家電販売スタッフとして習得したコミュニケーション能力やマナースキルは他の接客業はもちろん、多くの仕事で役に立ちます。求められる仕事内容やスキルを充分に身につけていれば、正社員として登用される可能性もあるでしょう。また接客の知識を活かして販売士の資格を取得することで、よりプロフェッショナルな販売スタッフとしての活躍も期待できます。